皆さんこんにちはルリアゲハです。
あなたは今
仏教とかバラモン教とか言われても何が違うのか分からない!
あと、ウパニシャッド哲学って本当にわけわかんない!
と悩んでいませんか。
確かに古代インドの宗教って複雑でわかりにくいですよね。
それもそのはずです。インドでは今も残っている宗教がたくさん生まれたのですから。
しかし、大丈夫ですよ。
この記事を読めば
この記事で分かること
- 古代インドで生まれた4つの宗教
- それぞれどんな特徴の宗教か?
- なぜインドにはこんなにたくさんの宗教が生まれたのか?
- バラモン教立て直しのウパニシャッド哲学はどんな内容なのか?
についてわかります。
私は現役の高校生で、世界史の定期テストでも80点台、90点台を取り続けています。
しかし、学習法を工夫する前は、60点から70点前半をウロウロしていました。
だからこそ、私がこの記事でする解説は世界史が苦手な人でも分かるということを徹底しています。
なので、この記事はあなたの役に立つでしょう。
また、この記事は以下に一つでも当てはまる人におすすめですよ。
こんな方におすすめ
- 世界史の定期テストで赤点や50点以下をたくさん取っている人
- インドの歴史って苦手だなと思っている人
- 勉強が超苦手な人
- 今の世界史の授業が楽しくない人
- 今以上に頑張って80点台、90点台を取りたい人
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目次
古代インドの主な宗教は バラモン教 ジャイナ教 仏教 ヒンドゥー教
という人もいるでしょう。
古代インドで生まれた宗教は
バラモン教・ジャイナ教、仏教、ヒンドゥー教
です。
今挙げた内、仏教は絶対に聞いたことがあるでしょう。
というのも、仏教は日本にも伝わり、影響力を持っている宗教だからです。
実際に現在でも仏教のお寺はたくさんありますよね。
さらに、たぶんヒンドゥー教も聞いたことはあるでしょう。
ヒンドゥー教はインドで一番ポピュラーな宗教ですよ。
しかし、なぜインドにはたくさんの宗教が生まれたのでしょうか?
一言でいうと、
インドにはたくさんの民族、身分の人もいて、既存のバラモン教に反発する人も多かったから
です。
インドにはたくさんの民族がいたというのは、インドには元々住んでいた先住民と侵入してきた異民族がいたということですよ。
もともといた民族はドラヴィダ人、侵入してきた民族はアーリア人です。
さらにインドにはヴァルナ制という身分制度がありました。
そういうことがあって、仏教やジャイナ教のようなバラモン教反対の宗教は生まれました。
古代インドはどういう流れかざっくり知りたい人には、インダス文明からヴァルダナ朝までを紹介した
(忙しい人も簡単)世界史古代インドの覚え方
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という記事がおすすめですよ。
バラモン教への反発から新宗教誕生
でも、なんで人々はバラモン教に反発したの?
という人も多いでしょう。
先ほど紹介した、ヴァルナ制という身分制度が問題を起こしていました。
どういう問題かというと
社会の最上位にいるバラモン(神官)が威張り散らし、下の身分の人々を過剰に見下すという風潮があった
ということです。
ヴァルナ制では主に4つの階級があって、一番偉いのはバラモン(神官)です。
つまり、
だから黙って言うことを聞け!
という感じですよ。
勉強も仕事もバリバリこなせるエリートが、周囲の平凡な人に偉そうにして、見下す
のをイメージするといいでしょう。
こんなことをしたら、見下された人は偉そうな人の言うことに耳を貸さないですよね。
偉そうにしたバラモンたちも同じですよ。結果的に、人々から見放されていきます。
そして、人々の怒りや屈辱、失望から新しい宗教が生まれていきました。
そうして新しく生まれた宗教は
- 仏教
- ジャイナ教
の二つです。
次のパートから詳しく解説していきますよ。
仏教
仏教っていったい何?
バラモン教反発から生まれた1つ目の宗教は仏教です。
そう、日本にもあるあの仏教ですよ。(正確には今の日本の仏教の元になったものです)
だから、開祖はもちろんブッダ(釈迦)ですね。
しかし、世界史ではガウタマ=シッダールタで覚えましょう。
バラモン教の「バラモンが一番偉い」を否定し、大事なのは身分ではなく行動だと説きます。
という人もいるでしょう。
一言でいうと
正しい行いである八正道を実践し、この世にある多くの苦しみから解脱する
という感じです。
わかりやすく言うと、
という感じですよ。
仏教が成立した流れ→欲をほどほどに満たす
しかし、悟りを開いて救済を目指す仏教はどのようにして成立したのでしょうか?
一言でいうと、
ゴータマ=シッダールタ自身の実体験と修行して得た悟りから仏教は生まれましたよ。
もともとゴータマ=シッダールタは王族出身(クシャトリア階級)でした。
だから、城の中で何不自由もない暮らしをしてましたよ。
しかし、ある日城の外に出て、あることに気づきます。
それはこの世は老いや病気・死のような苦しみばかりで、貧富の差や社会不安が存在しているということです。
ただ、その苦しみを救済する教えは世の中には何もなかったのです。
「苦しみから解放される教えがまだないなら、自分で見つけよう!」
と決心し、彼は王族の身分を捨て、出家しました。
そうして、厳しい修行の末、悟ったのは以下のようなことです。
世の中の苦しみは欲から生まれる。
でも、欲というのは捨てようとして捨てられるものではない。
だから、無理に欲を捨てるのではなく、ほどほどに欲を満たし満足するのが良い。
この悟りが
正しい行いの八正道を実践し、この世にある多くの苦しみから解脱するということなのです。
仏教は
と不満を持っていたクシャトリヤ階級の人から受け入れられました。
そうして、多くの人に広がっていったのです。
仏教の分裂
しかし、仏教成立から数百年たったクシャーナ朝の頃、仏教にある変化が起きます。
それが、上座部仏教と大乗仏教への分裂です。
なんで分裂したかというと
信者たちの戒律や教義の認識の違い
からですね。
実はそれまでの仏教は修行した人だけが救われると説いていました。
今も東南アジアの方では、この教えを受け継いだ上座部仏教がありますよ。
一方、今の日本にある仏教は「仏教の修行をした僧だけしか救われない」とは説いていないですよね。
これが中国や朝鮮・日本に伝わった大乗仏教です。
「修行は個人だけでなくみんなを救うもの」と信じていた人たちは
もうお前らとは一緒にやってけない!
という風にして大乗仏教になりました。
仏教には上座部仏教と大乗仏教の二種類あると覚えておきましょう
ジャイナ教
バラモン教の批判から生まれたもう一つの宗教はジャイナ教です。
あまり聞きなれない宗教ですよね。
しかし、インドでは今でも400万人ほどの信者がいますよ。
ジャイナ教の開祖はヴァルダマーナです。
ジャイナ教も仏教と同時期に生まれ、同じ風にバラモン教の振る舞いやバラモンの権威性を否定しました。
しかし、仏教と大きく違うのは極端な不殺傷主義、厳しい戒律による苦行による解脱です。
つまり、
何も欲しがらず、所有しないことを徹底する。そうすることで、この世の苦しみから解放されよう!
ということですよ。
別に欲を完全に無くさなくてよいとしている仏教とは大きく違いますね。
しかし、厳しい宗教にかかわらず、多くの商人から受け入れられました。
(虫すらも殺してはいけなかったので、農民には信者はいませんでした。)
バラモン教立て直し ウパニシャッド哲学
自分たちで何とかしようとしなかったのか?
と疑問に思うかもしれません。
もちろん、過剰に偉そうにするバラモンを内から何とかしようとする動きはありました。
それが、ウパニシャッド哲学の発展ですよ。
具体的には、形だけとなったバラモンたちが、どうあればいいかを哲学的に追求したものです。
形だけというのは経典をただ思考停止で読んだりしていたということですよ。
現代でいうと、「挨拶をしているけど、雑で心が一切こもっていないな」という感じです。
これは人としてどうなのかと思いますよね。
ウパニシャッド哲学は宇宙の基本原理ブラフマンと個人の根本原理アートマンを同じと悟る梵我一如(ぼんがいちにょ)。
そうすることで輪廻転生から解脱することを目的としています。
難しい言葉が続きましたよね。
簡単に言うと
宇宙に満ちる不変的なエネルギー(ブラフマン)と自分の魂(アートマン)が本当は同じものと気づくこと(梵我一如)で永遠の幸せが手に入る
という感じです。
宇宙のエネルギーと自分の魂が同じってなんかスケールが大きいですよね。
しかし、ウパニシャッド哲学はバラモン教だけでなく今回紹介する
- 仏教
- ジャイナ教
- ヒンドゥー教
にも大きな影響を与えました。
ヒンドゥー教
仏教・ジャイナ教・ウパニシャッド哲学の誕生から数百年ほど時が流れ、ヒンドゥー教が誕生しました。
ヒンドゥー教は今のインドで一番主要な宗教ですね。
さらに、ヒンドゥー教の特徴はバラモン教に色々な民間信仰を混ぜた教えです。
だから、本当にいろんな神様が存在する多神教ですよ。
その中で有名な神様はシヴァ神やヴィシュヌ神、ブラフマー神です。
あとは夢をかなえるゾウという本でも出てきたガネーシャも有名ですよ。
主なヒンドゥー教の経典としては以下の4つがあります。
- ヴェーダ(バラモン教の経典)
- マヌ法典(バラモンの特権的身分について書かれた書物)
- マハーバーラタ(聖書の4倍の長さの大叙事詩 )
- ラーマーヤナ(大叙事詩 )
ヒンドゥー教は元々インドにあった色々な宗教を融合したから、経典もたくさんあると覚えておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は古代インドで生まれた宗教について解説しました。
内容を簡単にまとめると、
まとめ
- 古代インドで生まれた宗教はバラモン教・ジャイナ教、仏教、ヒンドゥー教の4つ
- たくさんの宗教が生まれた理由は、インドには様々な民族、身分の人もいて、バラモン教に反発する人も多かったから
- 特に仏教とジャイナ教はバラモン教反発から誕生
- 仏教はガウタマ=シッダールタが開祖、八正道を実践し、この世の多くの苦しみから解脱を目指す
- 仏教はゴータマ=シッダールタ自身の実体験と修行での悟りから生まれ、苦しみから抜け出すため、ほどほどに欲を満たす
- クシャーナ朝の頃、仏教は上座部仏教と大乗仏教に分かれた
- ジャイナ教はヴァルダマーナが開いた宗教で、厳しい戒律を守ることでの救いを説いた
- バラモン教の内部改革として発展したウパニシャッド哲学は、バラモンたちがどうあればいいかを哲学的に追求→他の宗教にも影響を与えた
- ヒンドゥー教は<バラモン教に色々な民間信仰を混ぜた宗教→多神教で経典もたくさん
という感じですね。
こうして見てみると、インドってかなり大きな影響を与えていますよね。
今回の内容をマスターして、良い成績を取りましょう。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。