皆さんこんにちはルリアゲハです。高校で英語を勉強していると、出てくる仮定法。
あなたはもしかすると
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と悩んでいるかもしれません。確かに難しいですよね。
しかし、そんなあなたも大丈夫です。
この記事を読めば
この記事で学べること
- 仮定法はどんなことを表せるのか
- どんな時に使うのか
- ifを使った過去と過去完了の使い分け方
- ifの省略
- wishを使った仮定法
- 様々な仮定法の表現
を理解することができます。
仮定法は高校の英文法の中でかなり難しいですが、できるとかなり表現が広がりますよ。
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目次
仮定法はどんな時に使う?
英語の仮定法はどんな時に使うのでしょうか?
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具体的に言うと、
「今これがあればいいのに」
「あの時こうすればよかったのに」
のような気持ちを表せますよ。
例えば、「今一万円があったらいいのに」といっても、その瞬間に一万円札が出てくるなんてありえませんよね。
つまり、現実にはあり得ないことを言ったり、後悔を表す時に使います。
「もしも~だったら」という仮定も後悔も人間ならではのものです。後悔なんて今まで全くしたことがないという人はきっといないですよね。
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あなたも後悔とは一生縁があると思います。
なので、仮定法を使える場面は多いでしょう。
しかし、色々と複雑だったりするので、難しい文法でもあります。でもどういうことか理解すれば使いこなせます。
ここでこれだけは覚えて帰ってほしい仮定法の原則を紹介しましょう。
仮定法の超重要な原則は文の時制を一つずらすことですよ。この原則があるから仮定法は複雑だと言われます。
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と困惑したかもしれません。
どういうことかというと、現在のことを言いたいときは過去形を使い、過去のことを言いたいときは過去完了形を使うということです。
つまり、文章の時制と言いたいことの時制が一致しないのです。
図で表すとこんな風になります。
この図でいうと、仮定法の文では赤い矢印に従って左側に1つずらすのです。
そもそも、なんでこんな複雑なことをしなければならないの?
ときっと思うでしょう。
一言でいうと、「これは実際にはありえないけどね」とはっきりと伝えるためなのです。
英語は日本語とは違ってこれは現実とは違うよと明確に伝える必要があります。
どうやって相手に伝えるかというと、あえて仮定法を使って言いたいことを表すのです。
そうすることで、仮定法の持つ現実とかけ離れたニュアンスを含んで、コミュニケーションが取れますよ。
このように仮定法は高校で習う中ではかなり難しいですが、汎用性は高いですよ。
if+過去とif+過去完了ってどう使い分けるの?
仮定法を勉強していると、
1,If S 過去形,S would 原型.
2,If S had 過去分詞,S would have 過去分詞.
3,If S had 過去分詞,S would 原型.
などが出てきますよね。
公式っぽいものを見せられて、頭が痛くなった人もいるかもしれません。
どれも仮定法なのですが一体何が違うのでしょうか?
これら3つはそれぞれ時制が異なります。
まず一つ目の公式は,If S 過去形,S would 原型.ですね。これは仮定法過去といって、「もし~なら~なのに」ということを表せますよ。注意してほしいのは、この表現では現在のことを言うことができるということです。
簡単に言うと、仮定法過去は現在のことを過去形で表すということですね。
例文を一つ挙げると
例文 If I had enough time, I would study hard.
(もし十分な時間があれば、一生懸命勉強するのに。)
という感じです。まあ現実では時間があったら勉強するなんて絶対にやらないと思いますが。
仮定法過去では現在とは異なることを表せます。
この文を見て
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と思ったかもしれません。
簡単に言うと、仮定法は現実とかけ離れたことを表すからです。
しかし、現実とかけ離れたことをどう表現するのでしょうか?
実は時制を一つずらすことで「これは現実じゃないよ」と表せます。
なので、現在形の時制を一つずらすと過去形になりますね。
次は、二つ目のIf S had 過去分詞,S would have 過去分詞.の公式について見ていきましょう。こんな文章の形を仮定法過去完了といいます。
だってifの後ろにはhad 過去分詞形という風に過去完了形が入っていますよね。
しかし、仮定法過去完了も時制が一つずれているので、日本語に訳すときは過去形で訳します。
例文
If I had studied harder at that time, my life would have been changed.
(あの時もっと一生懸命勉強していたら、私の人生は変わっていたのに)
つまり、仮定法過去完了のときは
「あの時~していたら、~だっただろうに」という風に訳しますよ。
最後のIf S had 過去分詞,S would 原型.はあの時~していていたら、今~だろうにという表現です。さっきの仮定法過去完了とは違って、ifがついた文節とついていない文節の時制が異なります。
例文
If I had not missed the train, I would be at the school now.(もし、電車を逃さなければ、今頃は学校にいるだろうに)
とはいっても、仮定法過去完了は必ずしもS would have 過去分詞ではないと、覚えておけば十分ですよ。
仮定法=ifではない (倒置)
ここまでではifを使った仮定法を見ていきました。
ただ、一つ注意点として、仮定法は絶対にIfが付くとは限らないと押さえておくべきですよ。
例えば、if を使わない表現として
Were I you , I would buy the smartphone.
が挙げられます。
なので、Ifが付いたら仮定法という風に判断しないでください。
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と疑問に思ったかもしれません。
簡単に言うと、Ifは省略されているのです。日本語だって省略しますよね。
だっていちいち台風が来た時に
「台風で学校が休みになったらいいのに。もしそうなったら一日中家でゲームできるのに。」
と長々と言いたくないと思います。
この場面だったら
「学校休みになったらいいのに」
とだけ言いますよね。
それと同じで英語の仮定法も省略します。どこが省略されるかというと、もちろんIfですよね。
さらに、その時倒置(文の語順がひっくり返ること)が起こりますよ。
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と疑問に思ったでしょう。
ifが省略されたときは
SV~からVS~
という風に文がひっくり返ります。
例えば、I can swim.という文がCan I swim?という語順にひっくり返る感じですよ。
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例
①If I had enough time, I would study hard.→ Had I enough time, I would study hard.
②If I had studied harder at that time, my life would have been changed.→ Had I studied harder at that time, my life would have been changed.
しかし、ifは省略されても、wouldやshould,couldのような助動詞の過去形は絶対に省略されません。
なので、wouldやshould,couldがあったら仮定法と見分けるといいですよ。
wish
英語の仮定法ではifの他にwishも使えますよ。wishを使うのは実現しそうもない願いを言うときです。
実現しそうもない願いというのは
「今~だったらいいのに」
や
「あの時~だったらよかったのに」
という感じの願いですよ。
だから例えば、新しい本が欲しいのにお金がないから買えないときなんかに
I wish I had enough money.(今十分なお金があったらいいのに)
という風に使えますね。
ちなみに、wishを使ったこの表現には
①過去形を使うパターン(今~だったらいいのに)
②過去完了形を使うパターン(あの時~だったらよかったのに
の2パターンがありますよ。
それぞれの文は
①S wish S 過去形~.
②S wish S had 過去完了形~.
という公式を使えばできます。
さっき紹介したifを使った仮定法の表現と同じで、現実とはかけ離れたことを表すので、時制が一つずれます。
つまり、今~だったらいいのにと言いたいときは現在形から時制をズラした過去形
あの時~だったらよかったのにと言いたいときは過去形から時制をズラした過去完了形
を使うということですよ。
こうすることで、語り手の残念な気持ち、あるいは後悔する気持ちを込められます。
if wish以外の仮定法
仮定法というとさっきも紹介したif やwishですよね。
しかし、他にも、色々な表現があります。
代表的なのは
- as if
- were to
- withoutやbut for
ですよ。
as if
as if というのは(まるで~であるかのように)という意味の表現です。まるで~であるかのようになので、事実とは異なることを表しますよ。as ifも現実とはかけ離れたことを表せるので、仮定法の表現です。
例えば、
彼はまるでネイティブスピーカーであるかのように英語を話す
といった感じです。別に彼は本当にネイティブスピーカーというわけではないですよね。
もちろん、この文章もas ifを使って表せます。
実際に英文にすると、
He speaks English as if he were a native speaker.
という風になりますよ。
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と疑問に思ったかもしれません。確かになんか気持ち悪いですよね。
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そんな風に違和感のある表現だからこそ、仮定法の現実とかけ離れた感じを表せるのです。
カジュアルな表現だとI ,he ,sheなどにもwasを使いますが、できれば仮定法ではwereを使ったほうが良いですよ。
日本語でも面接や志望理由書などのフォーマルな場面では、一人称を「私」に統一したり、若者言葉を使わないようにしたりしますよね。
それと同じで、正式な場ではwereを使います。
were to
were toはもし~することがあればという意味の表現ですよ。
どういうことかというと、絶対にありえなさそうな未来を表すということです。
つまり、
「絶対ないとは思うけど、もし魔法が使えたら何をする?」
みたいなノリで使いますよ。
このセリフを言っている人は、100%魔法なんてないって思っているでしょう。
例文
If you were to become a wizard, what would you do?(もし魔法使いになれたとしたら何をする?)
しかし、実際にはありえないことだけではなく、「仮に~すれば」といったありえそうなことも表せますよ。
but forとwithout
but for とwithoutはどちらも同じ意味です。一体どんな意味なのでしょうか?
実はどちらも〜がなければ 〜がなかったらという意味ですよ。
but for とwithoutは全く同じ使い方ができますよ。
それでは例文を確認してみましょう。
例1 But for your help, I couldn't have finished my homework.
例2 Without your help, I couldn't have finished my homework.
しかし、2つの訳、「〜がなければ」と「〜がなかったら」はどう使い分けるのでしょうか?
would 過去形で仮定法過去のときは〜がなければと訳します。
仮定法過去は今〜なら〜なのにを表しますよね。
一方で、would have 過去完了形の仮定法過去完了のときは〜がなかったらと訳しますよ。
なぜなら仮定法過去完了はあのとき〜だったら〜なのにというときに使うからです。
ちなみに、ifを使った仮定法でも同じことは表せますよ。
一つ注意点として、but for や withoutの後ろには名詞的な語句しか置けないというのを押さえておきましょう。
名詞的な語句というのは
- dreams
- your help
- time
などのことです。
ちなみにwith〜といったwithout〜やbut for〜と真逆の意味の表現もありますよ。
仮定法を使った慣用表現
仮定法にも色々な慣用表現がありますよ。ここでは if onlyとit's (high, about)timeの2つを解説します。
if only 「でさえあればいいのに」
if only というのは「~でさえあればいいのに」という意味を表します。
if onlyも非現実的なことを表すので、仮定法の一種になりますよ。
例えば、「雨さえ降ってなければなあ」という感じですね。
こんな事を言う時、現実の世界では99%雨が降っていますよね。
つまり、雨が降ってさえいなければという仮定法の表現は非現実的な表現なのです。
例文
If only it were sunny today.
(今日晴れてさえいればよかったのに)
→現在のことを表す仮定法→時制をずらして動詞を現在形(is)から過去形の(were)に変える
If only I had bought a new bicycle at that time.
(あの時新しい自転車を買ってさえいればよかったのに)
過去のことを表す仮定法→時制をずらして動詞を過去形(bought)から過去完了形(had bought)にする
例文からもわかるように、仮定法の一種 if only を使うときにも動詞の時制を一個ずらします。そうすれば、現実とかけ離れた感じの表現になりますよ。
it's time~
it's timeというのは(もう~してもよい頃だ)という意味を表します。
it's time you finished your homework. (もう宿題を終えてもよい頃だ)という風にtimeの後ろの動詞は絶対に過去形にしますよ。
つまり、この仮定法の表現はit's time 過去形という風に覚えましょう。
ちなみに、timeの直前にhighやaboutをつけるとちょっと違ったニュアンスに変えられます。
highを付けて It's high time you finished your homework.にすると、もうとっくに宿題を終える時間だ
という意味を表します。
この表現だと『you』は宿題を終える期限をオーバーしていますね。
また、同じ場所にaboutを入れ、It's about time you finished your homework.
とすると、そろそろ宿題を終える時間だという意味になります。
少し意味が変わってきますよね。
こんな風に覚えることが色々出てくると、
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となりますよね。
丸暗記しない覚え方としてはhighとabout 単体の意味を押さえて覚えるのがおすすめです。
具体的には
highは期限を追い越すほど高いからとっくに~する時間
aboutはだいたいという意味だからそろそろ~する時間
という覚え方です。highとaboutの意味なら絶対知っていますよね。
まず、it's high timeの意味の覚え方を詳しく見ていきましょう。
highの主な意味を一応確認してみると
高い、(高さが)高い、(床から離れて)高い所にある、高所への、高空の、高さが…の、高貴な、気高い、崇高な、高潔な
ですね。つまり、高いという意味です。
ここで高いものを見上げている様子をイメージしてください。木でもビルでもなんでもいいですよ。
その様子を図で表すとこんな感じですよね。
明らかに人から見るとビルが追い越していますよね。
この図の人が期限、ビルをオーバーした時間と置き換えると、期限を追い越す(過ぎる)といえます。現実ではもう期限が過ぎているのです。
話をまとめると、
期限を追い越すぐらいオーバーした時間が長いので、high time=とっくに~する時間
わからなくなったら、自分の身長を追い越す高いビルを見上げる様子をイメージして、とっくに~する時間だという訳を思い出してください。
次はabout time について見ていきましょう。
aboutの意味を確認すると下のようになりますね。
…について(の)、…に関して、…に対して、…に従事して、…に取りかかって、…のあたりに、…の近くに、…のあちこちに、…の方々に、…ごろ(に)
だいたいその辺りというのを図で表すとこんな感じです。
だいたいその辺りというaboutを時間っぽい表現にすると、そろそろ~する時間です。
it's about timeはaboutがだいたいその辺りという意味だから、そろそろ~する時間という風に訳せますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は多くの人がつまずく英文法、仮定法について解説しました。内容を簡単にまとめると
まとめ
- 仮定法は感情がこもった超人間的な文法=頻繁に使われる
- 仮定法では現実とかけ離れたことを表す⇒時制が1つズレる
- 仮定法を見分けるときは助動詞の過去形(would could should)を見つけるようにする
- ifを使った仮定法には現在を表す仮定法過去と過去を表す仮定法過去完了という種類がある
- ifを省略するときは疑問文の語順になる
- wishは「~だったらいいのに」という意味
- as ifは「まるで~であるかのように」という意味
- were toは「もし~することがあれば」
- but for、withoutは「もし~がなければ」、withは「~があれば」
- it's time~は「もう~してもいい頃だ」
- if only~は「~でありさえすれば」
という感じです。仮定法はパッと見ると難しい文法ですが日常でも使いやすい文法でもあります。
今回習った仮定法を使って定期テストや入試対策に生かすのはもちろん、日常会話でもつかってみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。